目指せ地の果て極寒北海道の旅 第9章「目指せ地の果て北の果て」
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■2003年12月30日 5日目(そにょ1)
5時半起床。寒いっつーの(寒)。 もうひと眠りしようかなーと思いつつも、なんか寒いので活動することにします。予報によると予想最低気温はマイナス6度、予想最高気温はマイナス5度。ぜんぜん変わんないじゃーん状態です。まだ日中ではないので今はもっと低いかも。はうあーお湯を沸かして何か暖かいものを・・・ってカップ麺しかないし、コンビニに行って暖かいものを買いましょう。

やはり夜中に雪が降ったらしく駐車場は真っ白、そして北風に吹き付けられた雪スプレーで車も真っ白(最初から白い)です。エンジン掛かるのかな・・・。掛からなかったらいやーんと言いながら試してみる。グローの時間がちょっと長めだったみたいな感じですが、少しスロットルを開けてやったら普通に始動できました。まだまだ快調ですな、このエンジン♪
街に出ても完全に凍結路面でした。一応除雪はされていましたが、昨夜濡れていた路面が凍結した上に雪が積もっているので最も嫌~な氷雪2層構造(仮)の路面です。あちこちで除雪車とすれ違います。朝っぱらからお疲れさまですまったく。最近は除雪車もスタッドレスタイヤなんですねぇ。乗用車用のとは比べ物にならないぐらいゴツいやつでしたが。

なんか危なっかしいのでチェーン履きました。で、コンビニで朝食と暖かい飲み物を購入。そして留萌駅前で「おみやげ屋 萌」というお店を発見。くっはー、お土産屋、お前もか! ・・・まぁいいやこのネタは。 そのまま陸上自衛隊留萌駐屯地のゲートが見えるバス停に停まってエンジンを暖めてました。ゲートのところに迷彩服の人が出てきて雪かきしてます。こっちも朝っぱらからお疲れ様ですなぁ。・・・朝食も済んだし、エンジンも温まったし、路面は一日中解けなさそうだし、今日の行程出発です。ここまで来たからには地の果て北の果てを目指します。
いざ出発ぅ!と車を動かしたら検問やる気満々でゲートのところに人が出てきました。いや、私はそっちには入らないんで(汗)。 フォグランプとか付いてるし、本職は見間違えないと思うんだけどなぁ・・・やっぱJeepが向かってくると体が反応してしまうんだろうか。 いっそのこと警務隊のふりして入っちゃうってのも面白いかもしれませんが、バレたら本物の警務隊に連行されること間違いなしです。やめときましょう。
国道に戻って北を目指します。国道はここから先、国道232号線になります。街の中からルルモッペ大橋に向かうところの踏切で、使われていない鉄道橋を発見しました。

橋は2本架かっていますが軌道は1本だけです。使っていないほうはかつての国鉄羽幌線の遺物でしょうか。とか思ったんですが、羽幌線はもうちょっと離れた場所だったらしいです。これは港への引込線の跡ですね。昔、この辺りは炭鉱がたくさんあって活気があり、羽幌線や天塩炭礦鉄道など鉄道もたくさんありました。鉄道マニアや廃線マニアが喜ぶネタ満載です。何故私がそういうことを知っているかは内緒です。踏切を越えて橋を渡り、突き当たりを左折して留萌郡小平(おびら)町へ向かいます。

だんだん明るくなってきました。雪は無いです。チェーンがじゃらじゃらうるさいです。相変わらず風は強くて日本海の荒波が打ち付けてます。鳥は風にあおられながらも器用に飛んでます。やるな鳥。
小平町内、小平蘂(おびらしべ)川を渡ったところで国道をそれて山間に向かいます。ちょっと寄り道です。

道道(都道府県道:北海道なので道道)になるので国道より危なっかしい路面になります。凍結対策が甘いですっつーか北海道全体的にそうなんですが、諦め入ってますね。 そして地吹雪がすごいです。いや、地吹雪っても視界はそれなりにあるのでそれほどヤバくもないんですが、とにかく風が強くて車が横に押し流されます。青森で散々神経をすり減らしたあれが再びって感じです。でもこの道は私以外車が走ってないので結構気楽、普通に時速50kmぐらいで走ってGOです。
なんて気楽に構えてたらうっはー来たー!! ナイス横滑りっつーか何故直線走ってていきなり滑るかー!? って感じ。まぁ横風なんですが・・・チェーンしてるのにそれごと持って行かれるとは・・・ほんと横風に弱いなぁっつーかびっくり。まぁとにかくここからが面白怖いんです。 一度逆ハンPlease♪な直ドリ状態になってしまったらもう大変(既に大変)、超低μなのでもち直すのは至難の業、あとはコースアウトしないように頑張るしかないです。おそらくアクセルを踏み込んでトラクション掛け直せば体制を戻しやすくなったりするんでしょうが、

こんな状況
で更に加速するような度胸は無いので徐々にアクセルを抜きながら失速するのを待ちます。もちろんコースアウトしないようにハンドルを右に左にと頑張りながら(汗)。 そしてタイミングを見計らいます。何のタイミングって、そりゃサイドターンするタイミングです。刑事ドラマで犯人を追いつめるときに駆けつけるパトカーの停まり方。この車は重心が高めなので、サイドターンしても横転しない確信が持てるスピードまでじっくり待たないといけないのです。で、ここぞというところでサイドターン、後輪を雪壁に軽く押し当てるおまけ付き♪
・・・ふぅ、止まった止まった。全くやれやれですにょ。この旅で不意に滑るのは1回だけの予定なので、これで予定分は使い果たしたことになります。もう滑れません。Let's安全運転(してたんだけどな)。 速度を落として時速45km(あんま変わってない)で再スタート。神経はすり減らす方向で。
その後の15分で普段の3日分の神経を消費したところで、小平町字達布(たっぷ)、かつて天塩炭礦鉄道の終着駅があったところに到着です。炭礦鉄道の終着駅ということはつまりここに炭鉱があり、それで栄えた街なんですが、炭鉱の閉鎖後に鉄道も完全に撤去されて街だけが残りました。私の寄り道はここです。ここに何があったかは内緒です。何故詳しいかも内緒です。

国道に戻りましょう。・・・戻ってきました(早っ)。 北へ向かいます。

海蝕された崖の上のなだらかな丘を走る壮快な道です。雪は全く無くなっちゃいました。チェーンがうるさいので外して走ります。着けたり外したり、結構めんどいですなぁ。
雪は無いんですが風当たりがとても良い強風地獄です。そして路面がまた凍結状態になってきて・・・うっはー神経すり減らし運転です。横風怖いです。30分で普段の1週間分の神経を消費したところで苫前郡羽幌(はぼろ)町です。「道の駅ほっと
はぼろ」。 ちょっと休憩・・・はぁ~、ほっとした。って、何でそこに"
"が付いてるかなぁ。いや、個人的にはそういうのすんごく好きなんですが・・・ま、いっか。好きだし。"はぼろ"ってのも平仮名で書かれるとちょっとだけ萌え心くすぐられる気がしないでもないし・・・。まぁとにかくおかげさまでほっとしました。ここでわざわざ"ほっと"コーヒーを買った私も私ですが。
ひと息したところで走行再開。街を出てしまうともう殺風景、ずーっと同じような景色、さすが北海道です。全然進んでる気がしません。前ばっかり見てても面白くないのでときどき海を見たりします。

北海道の海は綺麗です。東京湾や相模湾では見れない透き通った青緑色です。押し寄せる荒波も、昼間だとやや穏やかに見えます。この写真、結構高い崖から撮ってるんですが、なんかそう見えませんねぇ。いやぁ写真は難しい。海ばっかり見ててもまた面白くないのでときどき丘のほうも見たりします。
実はさっきから気になっているのが、道路から少し離れたところを道路に沿って一定の高さに盛土されているところ。あれはきっと鉄道の跡なんですが、なかなかアプローチできるところがありません。うーん、と思っていたところ、それと平面交差する道を発見したので国道をそれてIN、そして盛土の上へLet's go! ・・・ぐっはぁ、草がいっぱい、しかも小さな木まで生えきてます。これは辛い。一旦戻って今度は逆側の盛土の上を走ってみました。こっちは草木が刈られた道になってて快調に走れます。

カーブに差し掛かりました。緩い綺麗なカーブです。うーむ・・・このコク、この滑らかさ、これはかつてこの辺を走っていた鉄道、羽幌線の路盤に間違いありません(たぶん)。 勾配標とか何か鉄道の付帯設備が残ってると更に確信を持てるんですが、草と雪が邪魔で簡単に見つかりそうにはありません。そもそも残っているかもわからないし。とりあえずそのままずんずんと先へ進むと浅い谷へ入って行きます。あ、この感じ。この先はきっと・・・

トンネルでした。もう間違いなしですね。やっぱり鉄道跡でした。トンネルを越えたらどこに行くのか気になるところですが、トンネルのすぐ手前からは自生した木が生い茂っていて進むことができませんでした。いや、これぐらいならバキバキ倒しながら進むことはできそうですが・・・なんかここ吹きだまりになってて結構雪深いんです。ハマったら誰も助けにきてくれなそうなので無理しないに1票。って、私なんでこんなところで廃線マニアの旅やってるのさ? 我に返って国道に戻ります。
の前に補足。気になったので帰ってきてから調べたら、どうも羽幌線の鉄道路盤跡は大正解で、アプローチした平面交差部分はかつて天塩大沢駅っつーのがあった場所らしいです。そういやちょっと広くなっててそんな感じでした。漁で使う網かなんかが積んであってあまり気にしてませんでしたが。
さて、国道に戻ったらまだまだ北へ向かいます。北へ、北へ・・・。北に行くにつれてだんだんと雪道になってきます。チェーンを履いていないままなのがちょっと心配ですが、意外に良く止まります。柔らかい雪が表面に積もってるからっぽいです。その代わり、表面に柔らかい雪があるということは・・・地吹雪です。ときどきほとんどの視界を遮られます。まぁ以前どっか東北地方で経験した、自分の車の先端が見えない!というのよりは100倍マシです。一応先行する車両、略して"先行車"まではバッチリ見えます。でもこれがいきなり見えなくなったりするから地吹雪は怖いんですよね。怖い怖い。
天塩郡天塩(てしお)町内で国道232号線は右折します。更にしばらく進むと国道40号線に突き当たり、ここを左折して北へ向かいます。国道232号線はここから国道40号線との重用区間になります。少し内陸に入ってきたためか、地吹雪はだいたい収まりました。でもまだ風はあります。そんなところでこんなものを発見しました。パーキングシェルターというらしいです。

どうやら極めて珍しい道路付帯設備、北海道のこの近辺に3個、それだけしか無いみたいです。中には停車帯が設けられています。要はスノーシェルターの中にパーキングの施設を入れました、って感じのものみたいです。ひどい地吹雪で"めがねめがね~"状態で入ってきた車が駐車帯の最後尾に追突、なんてことが起こりそうな作りですが。

用途はやはり、
・地吹雪がひどいときに避難(ここまで辿り着くのが大変)
・休憩
・トイレ
・おうちに電話
・道路情報収集
・声優さんてんこ盛りの深夜ラジオを聴く
・チェーンの着脱もできそう(幅が狭いのでちょっと危険)
・雨宿り
そんな感じに多目的に使えるっぽいです(たぶん)。まだまだ北へ向かいます。
そろそろ稚内(わっかない)市街というところで大沼という白鳥飛来地があるらしい案内標識を発見しました。おぉ、せっかくなので行ってみましょう。っつーか大沼ってあちこちにありますな。そしてその隣には小沼があるというのが北海道の定番のようです。そこへ向かうらしい道はなんか綺麗に真っ白な雪道です。・・・誰も行ってないのかな? まぁとりあえず行ってみましょう。

おぉ、あの白いところが大沼ですな。行ってみよう! 道なりに進んで行くと、坂を下って平坦なところに出ました。そして案内看板に従って曲がると・・・この道の先でいいんだろか?(汗) なんかものすごく中途半端に除雪されたというか、除雪はしたけど地吹雪で埋まっちゃったような感じの道です。まぁそんなに深い雪でもないし行ってみよう! ん、なんかだんだん雪が深くなってきているような・・・。まぁでもあとちょっと。頑張れ頑張れ~♪
で、白鳥飛来地に到着。・・・飛来してなーい!!

だいたい沼凍ってるし。凍ってる沼に白鳥が来る訳ナッシン。落ち着いて考えてみりゃ、この時期白鳥と言ったら秋田県平鹿郡十文字町です。皆瀬川の雄平橋下。正月に秋田行くといつもそこにいっぱい居るもん。なので今時こんなとこに居る訳ナッシン。・・・騙された。戻りましょう。
って、戻れないんです(汗)。 なんかもたもたしている間に地吹雪で轍が埋まっちゃって戻れなくなってるんですが、何か? くっはぁ、踏んだり蹴ったりとはこのこと。参りましたな、前に後ろにともがいたらお腹に雪抱えて本当にスタックしちゃいました。めんどーい! この寒い中で雪かき作業やりたくなーい。しかしこんなオフシーズンの観光地に除雪がくるというのもあまり期待できないので自力脱出するしかありません。ハイリフトジャッキ用意、リフト開始! ・・・はぁぁ、めんどい。フロントエンドクロスメンバ(普通の車のフロントバンパにあたる部分)にジャッキを掛けて50cmぐらい持ち上げる。で、そこに雪を入れて角材(こんな時のために常備)を置く。ジャッキをおろす。リアも同じ。で、スコップ用意、雪かき開始! デフの下やミッションの下で邪魔になっている雪をかき出して、更に車を抜く方向にあらかじめ轍を掘って、デフが通るであろう部分の雪もどかして・・・ぐっはぁ、息の切れる労働を氷点下の寒さでいきなり行ったため喉というか気管支というか肺というか、なんかその辺を痛めました。ちょっと赤いの出たかも(汗)。 でもこれだけ完璧な準備をすればイケるでしょう・・・と思うけど・・・ダメだったら嫌だなぁ。
とりあえずチャレンジ。おぉ、動く動く、これならイケるぞー、と思ったところでまたつっかえる。はふん。でもまだハマってはいないので轍の中を往復しながら徐々に新たな轍を開拓して・・・なんとか脱出! でもまだ危ういので雪が浅いところまで一気に避難GO, GO! ・・・ふぅ。抜けました。あとは徒歩で現場に戻って道具撤収。やれやれです、まったく。
しかし本当の戦いはこれから。ここから400m、地吹雪で完全に轍が消滅した道を走りきらないと除雪された道には戻れません。という訳で一気に走り抜く作戦、「クォーターマイル スノードラッグレースin稚内」の開幕です。でも1台です。相手は居ません。 ファイトォ~、イッパ~ツじゃなくてREADY→→→GO!

アクセルべた踏みGO! 雪煙を巻き上げながらというか自分で巻き上げた雪で視界遮りながら突進。なんか轢いたらごめん。もうトラクションがどうのこうのなんて細かいこたどうでもいいです。400m走りきれればいい、それだけ。雪だまりで跳ねたりふらついたりしながらもアグレッシブにGO! っつーかすげぇおっかねぇ。ふらついて田んぼにコースアウトしたら大変だなぁ。まぁそうなったらそのとき考えるとしてGO。交差点が見えてきたところでスローダウン、交差点に飛び出したらそれこそシャレになりません。・・・で、無事フィニッシュライン通過。タイムなんぞ知らん。たぶん1分ぐらいです(遅)。
国道に戻ってコンビニコンビニ。何か喉にやさしいものを補給しないとマズいです。コンビニを見つけて暖かいお茶でほっと
ひと息。あー死ぬかと思った。でじこ並の迂闊っぷりにはぷりぷり~って感じです。ふぅ、喉も落ち着いたことなので、北を目指しましょう。

稚内市から国道は変わって国道238号線です。あと少しだけ北へ向かいます。なんか不思議なんですが、海底地形のせいなのか、この辺の海は陸から離れたところに波が立ってます。写真の奥のほうの白いところがそうです。流氷ではないです。 そういやせっかくだから流氷が見たいなーと思ってコンビニで氷の塊を探したんですが、ありませんでした。・・・それだけ。何故流氷を見るために氷を探してたかは内緒です。教えません。
不思議な波を見ながら海沿いを進んで、視界から陸が消えると日本最北端、宗谷(そうや)岬です。

やっぱり波は遠いです。ロシアは見えませんでした。晴れてると見えるのかなー。車に不自然に雪がくっついてますが、まぁ気にしない気にしない。いろいろあったんです。とにかく、2003年12月30日15時ちょうど、地の果て北の果て、日本最北端の宗谷岬! 遂にここまで来ました! いやぁ長かった。いろいろあった。わたしも頑張ったけどこの車も頑張った。ここまで来て良かったです。雪が少なかった今年の北海道(たぶん)に感謝。

そしてこれが「日本最北端の地」と記した碑@北緯45度31分14秒です。横浜が北緯35度26分ですから、緯度にして10度以上旅してきたことになります。これを36回やると地球をぐるっとひと回りできるってことですねぇ。なんかそれも面白いかもしれない。
宗谷岬は意外に寂しいところでした。たぶん時期がそういう時期なんですが、あんまり人も居なくて駐車場に停まってたのも私だけです。駐車場の脇に最北端到着証明書というのを発行してくれるらしいところもありましたが、なんか営業してんだかしてないんだかよくわからん状態。そしてとにかく最北端ネタが多いです。最北端の給油所とか最北端のラーメンとかいろいろ。更には「元祖最北端の店」(どうやら他の店に最北端の座を奪われたっぽい)やら何やら、なんだかややこしい最北端合戦が繰り広げられてました。私も何か・・・うーん・・・面白いネタ思いつかないのでパス。
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・第10章「こんどは南へ」(続きの記事)